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令和の祇園感神院復元事業about Gion kanshinin

「令和の祇園感神院」復元事業について

八坂神社は古来、御祭神に素戔嗚尊すさのをのみことをはじめとする日本神話の神々をはじめ、異国の疫神である牛頭天王や龍神などの神々や仏たちが習合して、都に流行る疫病や天変地異を鎮め護る祈りの精舎「祇園感神院かんしんいん」として永く信仰されてまいりました。

しかし千年余り続いたその祇園信仰は明治の宗教改革(神仏分離)により、神社の名は感神院から八坂神社へ改称され、御祭神であった牛頭天王や龍神、そして仏たちは祀ることが許されず、更には龍神がまう本殿下の池「龍穴りゅうけつ」までもが封印されたのでした。こうしてかつての祇園信仰の一切が時代の流れとともにその姿を消すこととなったのです。

かくして平成から令和へと御代が改まったその年の暮れ、世界には再び新たな疫病が流行りました。この疫癘は私たちの生活を大きく制限し、疫病消除の祭礼である祇園祭までもが様々な変化を余儀なくされました。

このままでは八坂神社が八坂神社でなくなり、祇園祭が祇園祭でなくなる時が来るのかと危惧されたその時、当社本殿が国宝に、境内外の摂末社・建造物二十六棟が重要文化財に指定され、新たな歴史を刻むこととなりました。

能登半島地震をはじめとする自然災害、未だ先の見えない戦争や紛争、天災と人災に心を痛める日々に神仏の導きを求めるべく祈りの原点に立ち返り、かつての祇園感神院時代の信仰を復元して、新たな一歩を踏み出してまいりたいと存じます。

八坂神社 第二十二代宮司 野村 明義

神仏習合の名残

「感神院」扁額

「感神院」扁額※通常非公開

後陽成天皇の皇子で聖護院門跡となった道晃法親王筆。
かつては南門石鳥居に掲げられていた。

牛頭天王

牛頭天王『仏像図彙』

祇園精舎の守護神とされる疫神。疫病を流行らせると共に、
鎮める力をもって祇園信仰の中心に位置づけられた。

本殿

本殿下の龍穴

『続古事談』においてその深さは「五十丈(約151.5m)にをよびて、なをそこなし」とされる池。現在は亀腹状に盛り上がった漆喰で固められており、見ることはできない。

令和の祇園感神院復元事業 支援金申込のご案内

申込方法
一口5,000円
お電話、ご来社にてお願いいたします。
八坂神社社務所 TEL:075-561-6155

待遇

  1. 十一面観世音菩薩像(御本殿北側外陣)へ御芳名を奉奠し、日々の安寧と弥栄を祈念。
  2. 龍穴詣りなど、期間限定特別拝観のご招待。
  3. 宮司特別講座のご招待。(随時開催)

令和の祇園感神院復元事業

八坂礼拝講など復元事業

八坂礼拝講やさからいはいこう

祇園祭の最中である令和6年7月20日、比叡山延暦寺様の御協力を得て八坂神社本殿に於いて神仏合同での祈りが捧げられました。

先頃のコロナウイルス感染症の流行では、疫病消除を祈ってはじまった祇園祭の諸行事の多くが縮小中止を余儀なくされる窮地に立たされました。

一方でこの疫難は私たちに、目に見えぬ脅威に怯える人の心を救うのは祈りの力であることを思い出させてくれたものと存じます。

宗教を越えた本儀式を以て、世界の平安と疫病退散の祈りの継続を目指しております。

舞殿前
本殿内

青龍神水交換式

神泉苑での儀式の様子 神泉苑での儀式の様子2

青龍神水交換式は青龍の鎮まる地とされる八坂神社のご神水と、祇園祭はじまりの地である神泉苑の閼伽井(あかい)の水を交換する儀式で、令和4年に初めて行われました。

令和の疫難に立ち向かうことをきっかけにはじまった儀式でありますが、この神聖な水を祇園祭を以て各神事を斎行すると共に、氏子の皆様の協力により打ち水大作戦を行うことにより、氏子崇敬者の皆様と水の持つ浄化の力に思いを致して参りたいと存じます。

祇園臨時祭と御神楽みかぐら東遊あずまあそび

例祭の様子 例祭の様子2

祇園臨時祭とは天延3年(975)6月15日に、円融天皇の「疱瘡御悩」平癒の祈願成就への感謝を目的として初めて行われたお祭で、その後天治元年(1124)からは恒例となり、室町時代の宝徳2年(1450)を最後に中絶するまで続けられました。

改暦により祇園祭の式日が変更となったことから関係性がわかりにくくなっておりますが、6月15日といえばかつての祇園祭の後祭の翌日にあたり、御旅所から本社にお還りになられた大神様に対して、朝廷からの奉幣が行われて、走馬や東遊、御神楽が奉納されたと記録に残ります。

祇園臨時祭の由緒を引き継ぐ―例祭―

現在八坂神社では、かつての祇園臨時祭の式日である6月15日に例祭を執行いたしております。

6月15日の例祭には東遊が奉納され、また前日の14日夜には宵宮として御神楽奉納が執り行われます。

この東遊や御神楽をはじめ、神社の祭典において雅楽を奉納いただいておりますのが、弥栄雅楽会です。

皆様よりご奉賛いただきました寄付金は、この東遊・御神楽をご奉仕いただいております弥栄雅楽会の活動にも役立ててまいります。

龍穴龍神信仰

本殿の真下にある深い池―龍穴

八坂神社の本殿、神様がいらっしゃるご神座の真下には古くから龍穴、龍の棲む池があると言い伝えられて参りました。

鎌倉時代の『続古事談』によれば

祇園の宝殿の中には、龍穴ありとなん云。延久の焼亡の時、梨本の座主そのふかさをはからんとせられければ、五十丈にをよびて、なをそこなし、とぞ。
保安4年、山法師追補せられけるに、おほく宝殿の中ににげ入りたりける、その中にみぞあり。それに落入たりつる、とぞいひける。

とあり、大変深い池であったそうです。
龍穴の存在は大神様への信仰と共に、龍神・水への信仰が古くからこの地にあったことを伝えています。

平安京の東の守護神―青龍

この地に平安京が置かれたのは四神相応の地であったからと言われております。四神とは青龍・白虎・朱雀・玄武を指し、青龍は東の方角を守護することから、いつの頃からかこの東山は青龍の御力の強い地とされて、また八坂神社の龍穴に棲まう龍が青龍とも言われるようになりました。

龍穴詣り

八坂神社の本殿は池の上に建っており、その池は龍神の住む龍穴だと古来より言われています。
通常非公開の国宝本殿内参拝を通して龍神の息吹を感じていただく「龍穴詣り」を随時行っております。

龍穴詣り

八坂神社崇敬会 新規入会の勧め

八坂神社崇敬会とは、本殿(国宝)をはじめとする文化財を後世に正しく伝えること、また活動を通して八坂大神様のご神威の発揚と崇敬の念の昂揚を図り、日本文化の発展に寄与することを目的に平成15年4月に結成された組織です。

ご入会頂きますと、八坂神社の各種神事・行事の案内や、毎朝の日供祭での祈願、毎年当社の神札授与など、その他様々な待遇がございます。

より一層、八坂神社との御神縁を深めていただけますよう、ご家族・ご友人とご一緒に、皆様のご入会をお待ちしております。

※会員の待遇につきましては、当社ホームページをご覧願います。

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