当社の主祭神である素戔嗚尊は櫛稲田姫命とご結婚の際に、そのよろこびを
和歌に詠まれました。
「八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに 八重垣つくる その八重垣を」
この和歌は日本で初めての三十一字の和歌であります。
そのことから古来より多くの歌人たちより歌聖として崇敬され、多くの和歌が奉納されました。
この伝承にちなみ執り行われるのが「かるた始め式」です。
New Year festival
1月1日に白朮祭(をけらさい)を、
1月3日に初能奉納(金剛・観世流隔年奉仕)、かるた始め式を行っております。
初詣の際に是非ご覧ください。
をけら詣り
12月28日午前4時の鑚火式にて古式にのっとり火きり臼と火きり杵できりだされた御神火は、大晦日の午後7時、除夜祭斎行ののち、宮司以下祭員によって、境内に吊された灯籠にともされ、人びとの願いを記した「をけら木」とともに、夜を徹して(大晦日午後7時半頃~元旦早朝まで)焚かれます。
「をけら詣り」について
京都の年末の風物詩として12月31日の午後7時半頃から元旦の早朝5時頃まで執り行われるのが「をけら詣り」になります。
午後7時から本殿にて一年を締めくくる除夜祭が執り行われ、祭典後には境内に設けられた灯籠に順次、神職により浄火が点火されます。その際に白朮(をけら)の欠片と氏子崇敬者が一年間の無病息災を祈願した「をけら木」が一緒に炊き上げられます。
白朮とはキク科の植物であり、その根っこを乾燥させたものを燃やすと非常に強い匂いを発することから邪気を祓うとされ、江戸時代までは年末の風物詩として一般家庭でも執り行われていました。
参拝者はこの「をけら火」を火縄に移して消えないように持ち帰り、かつては新年の雑煮を炊く釜の火種や神棚の灯明にして、一年間の無病息災を祈願しました。現在では「をけら火」を消した火縄を火伏せのお守りとして台所にお飾りいただけます。
をけら詣り限定授与品
この掛け火縄は大晦日の夜から元旦にかけて神様の御神火としていただく「をけら火」を移したものです。一年の災厄を除き、火伏せの祈願をしてありますのでお台所に吊るしてお祀りください。
「をけら詣り」の様子
初能奉納(於 能舞台)
「初能奉納」について
毎年新年の恒例行事として1月3日午前9時より八坂神社能舞台で行われます。
金剛流・観世流各家元による「翁」と「仕舞」の奉納があり、新春に花を添えます。
「翁」は国家安泰、天下泰平、五穀豊穣を祈願する儀式的な内容であり、格式高く、新年や祝賀の際に舞われます。
「能にして能にあらず」と能の解説では書かれています。
「翁」の演目では、まず露払いの意味合いで千歳(せんざい)がさっそうと舞った後に、翁面をつけたシテ方が舞う。続いて狂言役が演じる三番叟(さんばそう)が登場し、勢いよく掛け声を発しながら舞台を駆け回り、その後鈴を振りながら躍動的な舞を舞います。シテ方が演じる翁は千歳(せんざい)が舞っている最中に舞台上で面を付ける点が、他の演目とは大きく異なります。
「初能奉納」の様子
かるた始め式(全日本かるた協会近畿支部奉納 於 能舞台)
「かるた始め式」について
平安装束を纏った童子、童女、かるた姫による百人一首の手合わせでは、
読み手が上の句を読み始めると取り手は下の句が書かれた札を素早く見つけて取り、その札の数で競います。
手合わせが終わりますと平安装束のお披露目が行われ、新春を華やかに盛り上げてくれます。